初恋の話 ー どっちでしょう?
私が初めて恋心というものを抱いたのは、5歳のときだった。
幼稚園で同じ組だったTちゃんという女の子に。女の子ですよー!
しかしすぐに同じ組のある男の子に心を奪われ、Tちゃんのことは忘れてしまった。
Iくんという端正な顔立ちの賢そうな子だった。
おいおい、レズじゃないのかよ!?
と思った方、そうなんです。
人は揺れ動くもので、子どものときはどっちも好きだったのだ。
Iくんへの感情は、純粋に乙女の恋心だった。
順番としては女の子のほうが先に好きになったが、ほんの数ヶ月違いだ。
それでも同じ組の中で先に気になったのが女の子なのだから、やはり私の性的志向は女性寄りなんだろう。
それを裏付けるように、こんな小さいときから女性の身体に興味があったようだ。
一時期、園内のバレエの練習に通っていたことがある。練習はレオタード着用だった。そんなに若くない女の先生だったが、これがすごかったのだ。
お胸が。
先生がしゃがんで私の足の角度を修正していたときに、上から見る先生のおっぱいがものすごくて、修正してくれている自分の足を見るふりをしておっぱいをガン見していた。
子ども心にうわ、すごい大きいな~!と思ったのだ(^^;
本当にボインボインだったので、よーく覚えている。
変態園児だな、こりゃ。
初恋のTちゃんとIくんは無事、私とは別の小学校へ入学し、離ればなれとなった。
そして。
小学校3年生のときにまた好きな人ができた。
Sくんだ。
また男だ。
爽やかイケメン、ちょっと大人しい彼は秀才だった。
またも乙女のような恋心を抱いていたが、友達のMちゃんが彼のことを好きで、どうやらSくんもMちゃんのことが好きなようで、私の恋は儚く散ったのだった。
MちゃんもSくんもクラス替えの危機を乗り越え、6年生まで同じクラスだったため、二人の様子を間近でずっと見るはめになったが、不思議と嫉妬はなかった。
なぜなら、Mちゃんはクラスの人気者、かわいくてすごく優しくて頭もよくて。
対する私はずんぐりむっくりのおブサで目立たない存在。唯一活躍するのは体育の授業のみ。
Sくんのことは好きだったものの、マザコンという噂が立っていて、私もこいつそうだろうなーと思っていたので、片想いでいいと思っていた。
彼はその地域では有名な私立中に進学していった。
中学校に入ってからようやく、女性を意識的に見るようになった。
部活の先輩に、女子がキャーキャー言うような、かっこいい女性がいたのだ。
高校でもしばらく同じような感じが続いた。
入学してすぐ、同じ部活の子とずっと一緒にいたい気持ちがあり、とてもモヤモヤしていた。
悩んだ末、1年経ってふと、その気持ちが何なのか気づいた。
これは同性愛だ!と。
部活の仲間が気になるこの感情は、「好き」だったのだ。
うすうすわかってたけど、わたしレズなんだ~…(;´∀`)
どうしようかしらね…。
しかし、やっと自分のことがわかった17歳以降も悩み続け、22歳で初めて彼女ができるまで、男の人と付き合ったりしたのだった。
付き合ったら昔のように男を好きになるかもと思っていたのは愚かだった。
人は私のことをバイというが、それは違う。
男と女の好きのなり方が違うのだ。感情の度合い、性的欲求、どうしても違うんだよね。
うーん、難しい。その人次第としか言いようがない。
FTMやそれに近い人がパートナーだったこともある。
そう、もうね、特にそういう線引きしなくてもいいのではないかい?
私はいちおうレズビアンを自称しておりますが。
説明するのは難しい。
わたしはわたしなのです。
初恋の話の結論が、これとなりました(^_-)