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日々の雑感と出来事を綴ります。LGBTQ関連が多いかも☆

カミングアウト事情:職場編

家族は妹にのみ、そして親友と何人かの友人にはカムアウトしている私だが、職場では完全にクローゼットである。


前職は16年間勤務したが、同期の二人には早いうちから伝えていた。
これを職場でのカミングアウトとは言わないと私は思う。
なぜなら、同期の二人は仕事とは関係ないところで伝えているし、友人みたいなものだったから。


1人はすぐ転職してしまった。
もう1人は今もその会社に勤めている。
私は2年前に転職をしてバラバラになったが、今でも2人と連絡をとりあっている。

元同僚の二人を含め、私がカムアウトした人に共通するのは、初めて当事者に会ったということ。
ゲイ嫌いでもなく、知識もあまりなく、考えたことがないので先入観もあまりなかったこと。


となると、何をもって私を判断するのか。

人間性だ。
よい関係を築けていれば、よほど何かが起きない限り、受け入れてくれるはずだ。

普通に彼女元気?また遊ぼうよ。
というような会話が交わされる。


差別的扱いを目の当たりにすると、なんだそれ?と思うようだ。おかしくないか?と。自分ごととしてとらえるようになるのであろう。


だから、日頃からまわりとよい関係を築くことは、同性愛者として生きていくのに重要な要素だと思っている。

少なくとも私はそうしたほうが生きやすいから、意識してそうしている。

初めて接するゲイパーソンが私の人は、次に会う当事者を難なく受け入れられるだろう。
その当事者は私に感謝するべきだ😜

そして、それを言うなら私は、これまでゲイの可視化と権利獲得のために戦ってきた数えきれない人々に感謝しなくてはいけない。
アリガトウゴザイマス,マジデ。ワタシモガンバリマス。


さて、話がそれたが、最初に書いたとおり、私は前職でも現在の職場でも完全なクローゼットだった。

特に前職では公にする必要性を感じていなかった。


元カノと付き合って7年経ったとき、彼女は介護のために実家に帰った。わたしも一緒に移り住み、彼女の両親とも同居した。(このあたりの事情は別途書きたい)

お父さんが亡くなったとき、私も会社を休むことにした。
葬儀の準備などで彼女が忙しく、猫の世話やお母さんのことなど、私がいろいろとしなければならなかったからである。

だからその日、一度は出勤したが、連絡を受けて帰ることにし、しばらく会社に行けないことを上司に伝えることにした。

その理由を、「一緒に住んでいる、お付き合いしている人のお父さんが亡くなった。ちなみに、結婚はしていない。相手の両親とも一緒に住んでいる。」

とした。
これだけだと、相手が男か女か言っていないが、普通は男と思うだろう。

かなり寛容な会社だったので、休みは許可されたし、何なら特別休暇でよいと言われた。
配偶者の父母が亡くなったときに該当すると。
事実婚だと思われたのだ。実際の生活は、事実婚と同じだった。

ありがたい提案だったが、通常の有給休暇をとることにした。


特に自分のセクシュアリティーを伝えなくても十分な状態で勤務できるのに、わさわざ知らしめて余計なリスクは負わないのは当たり前だと思う。

転職して今の職場でもクローゼットのままである。
前職と比べると、LGBTリテラシー(なんて言葉があるかどうかわからないが)がない社員が多く、ここでは恐怖を感じた。

外資系といっても、働いている人の中身はドメスティックそのもの、田舎のメンタリティーに近い。

一部の柔軟な考えを持つ社員が、LGBTの研修を企画し、マネージャー以上のポジションに対し啓蒙したが、果たしてどれだけの人が理解しただろうか。

ここで声をあげることは会社にとって大きなメリットがあるし、注目に値するものだろう。

しかし、その程度の正義感のようなもので私は動けない。
ストレートのふりをして過ごしていた。


先日、上司に会社を辞めようと思っていることを伝えた。
個人的なトラブルが病気の原因としか言っていなかったが、信頼できるこの上司にぼんやりとした情報しか与えていないことが忍びなく、いざとなれば伝えようと思っていた。
上司もすっきりするんじゃないかな、と思っていた。

面談の場では、上司はいつものごとく自分のことばかり話し続けた。

おい、話しすぎだよ!
こっちのターンだよ!

と思いつつ、結局タイミングを失い、終わってしまった。


言ったところで結果が変わるとか、何かあるわけでもないので、これでよかったのかもしれない。


さて次の職場ではどうなるだろうか。
一度オープンにしてみたら面白いかも、とも思う。


その前に職探せ!である。


がんばります…。



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