一日一善。自己満足の日
ゲリラ豪雨に巻き込まれた。
通院のあと、隣のお店のバウムクーヘンを買おう!と外に出ようとしたら雨。
ザーザーだ。
お店は隣だからすぐ入ればいいと思っていたら、目の前を傘もささず濡れて歩いている小学生がいる。
制服を着た、小学校1~2年くらいの女の子だ。
この豪雨の中を濡れて歩くなんてかわいそうだ。
子ども嫌いのわたしでもそう思う。
私が進む方向とは反対方面へ歩いているが、小さな女の子が一人で歩く距離なんて長くないだろう。
「傘入る?」
と言って差し出し、女の子の横を歩き始めた。
聞くとプール教室の帰りだと言う。
あれ、もう夏休みか。
最近は始まるのが早いのね。
ちゃんと敬語で話し、賢そうな、お育ちのよさそうな少女だった。
家はどこか尋ねると、すぐそこだと言うので、マンションの入り口まで送っていった。
私の右肩とバッグはずぶ濡れだ。
でも、女の子が濡れるのを防げたのならそれでいい。
超自己満足の子どもがいないおレズ。
まわりを見ると、小走りにかけていく人や雨宿りしている人がたくさんいる。
私も洗濯物を外に干してきてしまったよ。
今働いていない私が社会に貢献できるのは、こんなことぐらいだわ。
女の子を送り届け、きた道を戻る途中、外に出ようとしてびっくりしているおじさんがいた。
え、雨?どうしよう。行こうかどうしようか、すごい降ってねーか?
明らかに困っていた。おじさんは前後にステップを踏んでいた。
もちろん、私はスルーした。
善はできることからでいい。
帰りの電車が地下から地上に出たら、眩しい日差しが目に突き刺さった。
もう、梅雨明けかな。